びびなび : サンアントニオ : (アメリカ合衆国) サンアントニオ

サンアントニオはテキサス州で人口が２番目（ヒューストンが最多）、全米で7番目に多い都市です。

世界中から軍人が集まる軍事都市

サンアントニオ市は軍事都市です。北にあるJoint Base Camp Bullisは陸軍のトレーニングセンター、西にあるラックランド空軍基地（LACKLAND Air Force Base）は、新隊員基礎トレーニング、空軍教育、各国軍人に対して英語教育を実施している場所です。

世界中から集まってくる軍人達が、先ずはラックランド空軍基地内で生活をしながら英語を習得し、その後に全米の基地に散らばり実地トレーニングを行い、全過程が終了すると、それぞれの国に帰国します。日本からも陸上自衛隊の隊員が英語教育を受けています。そのため、ラックランド空軍基地内は1つの町のような形で、日常生活に支障が起きない範囲で必要最低限の条件が揃っています。

ラックランド空軍基地は常に人気観光地として名を連ねていますが、自分の家族が軍人でないと中に入る事は出来ません。外から空軍機を見ることはできます。

サンアントニオの街

サンアントニオの街は坂だらけ！スペイン語が道路の名前や店の看板、案内や広告など至る所で目に付きます。南米移民の比率が高いこともあり、スペイン語だけを話す人もいて、アメリカ人だと思って話しかけても英語が通じないことがあります。

西部開拓時代の雰囲気を建築デザインやファッションにも色濃く残し、カウボーイハットやブーツの愛好家が大勢いて、専門店もあり、お祭りと関係ない時でも身に着けます。

トヨタ自動車

サンアントニオ最大の日本企業と言えばトヨタ自動車です。サンアントニオ工場はToyota Motor Manufacturing, Texas, Inc. (TMMTX）と呼ばれ、2006年から北米市場で好調なトラック需要に対応してピックアップトラック・タンドラやタコマを生産しています。サンアントニオの地図を見渡すと、陸軍・空軍基地よりも遥かに大きいトヨタ関係のサプライヤーや関連会社などが集結するトヨタパークを南部に見付けることが出来ます。

他州にあるトヨタ工場と同じように Toyota Motor Manufacturing, Texas, Inc. (TMMTX）でも工場見学を実施しています。もちろん無料で、誰でもネットから予約ができます。服装制限は基本的にはありませんが、ショーツは入場を断られるようです。ツアーは訪問者がカートに乗って工場内を周ります。このツアーは非常に人気がありますが、ガイドは専門家ではありませんので、トヨタ工場で生産されている自動車についてや工学的に高度な質問に対して答えることはできません。

HEB

HEBはスーパーマーケット チェーンの中で株式非公開企業として全米最大規模のお店です。現在は本社をサンアントニオに置いています。

HEBは他店に比べ総菜の数が断トツに多く、少し値段は高めですが他のグロウサリ ストア（grocery store）より美味しいと思います。ヒューストンのHEBは店内を一周するとお腹が一杯になるほど試食の数が多く、食料品を買う前に味見ができるので、見た目でアメリカ食の味が想像できない私にとって、とても便利なグロウサリ ストアでした。ところが、サンアントニオのHEBには試食がありません。

直ぐに気が付いたのは小売りの量が日本並みに少ないので、試食がなくても大量買いの失敗を防ぐことが出来ます。また、店員が試食サービスの提供ができない場合、自由に食べる方法を取ると店内が汚れるので、量を少なくして売る方法はベターだと考えられます。サンアントニオ本部が試行錯誤した結果なのかもしれません。

アメリカの半分以上の州に旅行したことがありますが、こんなに水の扱いに疑問を持ったことはありません。誰に聞いても水道水は飲めると言うのですが、蛇口からコップに水を入れると水が透明であっても明らかに砂のように細かくなった石灰岩がグルグル回っているのが見えます。落ち着くと、白い沈殿物がコップの底に溜まります。お風呂に溜め湯をすれば湯船の底に掴めるほどの石灰石の砂、バスタブに座ってもお尻の砂利砂利感が拭えません。

他から引っ越して来た人にとっては水が利用できても、視感や感触から違和感で問題があります。そのため、サンアントニオでは多種多様な浄水器が販売されています。スーパーで水を大量購入している人もあちらこちらで見かけます。個人宅用に水のデリバリーサービスもあります。

サンアントニオで電気会社を選ぶことはできません。CPS、1社で、独占企業です。

テクス・メクス料理（テックス・メックス料理）をご存知ですか？

カリフォルニアスタイルで洗練されたメキシコ料理はカル・メックス（Cal-Mex）。ニューメキシコ州のグリーン・チリを使うニューメキシコ料理（New-Mex）。そして、テクス・メクス（Tex-Mex cuisine）とは元々テキサス・メキシカン鉄道のニックネームで、現在は一般的にメキシコ風アメリカ料理として解釈されていますが、テキサス州独自の料理という意味もあります。

テキサス州で生まれたメキシコ系の人々をテクス・メクスと呼びますが、テキサス州外では意味が異なってしまい、テクス・メクスとはアメリカナイズされた低品質のメキシコ料理という少し蔑む意味合いを含む場合があります。

サンアントニオのメキシコ料理は本場ですので、トラックで販売する物やデリバリー専門店まで含めると枚挙に暇がないほどで、サンアントニオにはメキシコレストランがどこにでもあります。

年間1000万人以上

サンアントニオは全米有数の観光都市で、テキサス州では人気ナンバーワンの観光地です。テキサス独立戦争の戦跡であるアラモ砦で歴史を感じ、今風な高級レストランやブランド店が軒を連ねるリバー・ウォーク周辺で、馬車が優雅に通り過ぎるのを眺めながら一息つくのも粋です。年間1000万人以上が訪れる観光都市として今も発展し続けています。

大多数を占めるヒスパニック系の民族性に息抜きは欠かせません。いきなり歌い出す人を見かけたり、踊り出す人がいても理解ができます。ちょっと足を延ばすのに好都合な日帰り観光地が幾つもあるのは、そのせいかもしれません。ヒル・カントリーまでサンアントニオから北西へ１時間（州都オースティンの西郊）気晴らしにドライブすると、全米からだけではなく世界中から観光客が来ていることに驚くでしょう。

全米有数の花見スポット

テキサス・ヒル・カントリー（Texas Hill Country）とは、テキサス州中央部に広がる丘陵地帯のことです。テキサスの州花・ブルーボンネットを見ることができる全米有数の花見スポットです。ブルーボンネットは街中でも見ることはできますが、ヒルカントリーの広大な大地に咲き乱れるカラフルな野花の満開風景は圧倒です。レデリックスバーグ（Fredericksburg）がある一帯は起伏に富んだ地形からヒルカントリーと呼ばれ、標高が高く涼しいので花見を長期間楽しむことができます。